タイムシェア・コミュニケーションズ
タイムシェア・リゾートを大別すると、「土地建物の所有権付き」と「利用権のみ」の二つに分けられます。いずれのケースでも、購入者の利用面での権利は同じで、権利の持ち分が不動産登記されるか、されないかの違いです。どちらが良いかという問題も、それぞれの国の、法律上の制約や消費者の選択にもよりますので一概にはいえません。アメリカやオーストラリアでは圧倒的に所有権付きリゾートが多く、これらの国では法律面に於いても既に整備されています。一方、ヨーロッパやメキシコ、中南米、そして日本と韓国を除くアジア諸国では、利用権のみのリゾートが主流となっています。タイムシェアの購入者は、通常「タイムシェア・オーナー」または「バケーション・オーナー」と呼ばれますが、これは権利の形態とは無関係に、タイムシェアという「バケーション時間のオーナー」という意味で使われています。

ヨーロッパ、メキシコ、中南米、東南アジア等の地域に於いては、利用権のみのリゾートが主流となっていますが、第一に法律面の整備がなされていないために、事実上アメリカ式の所有権リゾートの販売が不可能である、というのが実情です。これらの地域は、小さな国々の集合体であり、それぞれ法体系も違う為、タイムシェアという新しい産業を同じ法律で統一することはまず不可能に近いことです。
数年前、ヨーロッパのEC統合に歩調を合わせて業界団体「OTE」 (Organization for Timeshare in Europe)が発足し、EC諸国共通の法律の整備が進められてはいます。それでも、これらの地域では80年代後半から2000年にかけて、業界全体が目覚ましい発展を遂げているのは、すでに利用権のタイムシェアが消費者に受け入れられるだけ成熟化している証拠でもあります。

次に、利用権のタイムシェアは組み立てが比較的に簡単であり、容易にスタートできるという利点があります。所有権移転が伴わない為、契約書類もほんの数ページで済み、購入者の利用権の範囲、予防方法、それに維持費などの義務を明記しておけば良いからです。 所有権でも利用権でも、販売する週は1ユニット当たり51週までで、1週はメンテナンス用にとっておかなければなりません。
所有権とのもう一つの違いは、利用権ではタイムシェアの権利有効期間が設定されていることです。この期間はリゾート側が当初に設定するもので、20年間でも30年間でも、また50年間でもかまいません。一般的には、人間の一世代に相当する30年間が多いように思われます。
フロート制とフィックス制
分類上の区分として、フロート(浮動週)制とフィックス(固定週)制、及びその両者のミックスがあります。

通年フロート制とは、販売時に於いて購入者の利用できる週が特定されていないシステムのことを言います。つまり、一年間52週のうちの一週間を購入する訳ですが、利用したいときは予約しなければなりません。特定の時期や週に限定されないので、利用したい時にその都度予約出来るという利点はありますが、ピーク・シーズンなどには必ずしも希望通りに使えるとは限らないという欠点があります。
これは、年間を通してのフロート制の場合ですが、あまりシーズンに左右されないハワイのような通年型のリゾートであれば、ピークとオフの差が比較的少なく、特に利用上の問題は起こりません。
ただし、予約は先着順であって、希望通りの時期に利用出来ない事も有り得ます。このことは販売時に購入者に充分に説明しておく必要があります。
スキー・リゾートや内陸のリゾートのようにシーズン性の強いリゾートでは、利用価値の高い特定のシーズンに利用が集中するのは避けられません。このようなリゾートでの通年フロート制は、当然ながら利用上の問題が発生します。この弱点を補う為に生まれたのが、「シーズン・フロート制」です。
これは通常、52週をハイ、ミディアム、ロー、の3シーズンに分け、価格にもそれぞれ差を付けます。ハイ・シーズンを購入した人は、そのシーズン内の希望の週を予約によって利用出来ます。ロー・シーズンを安く購入した人は、ハイ・シーズンは利用出来ません。利用上の交通整理をより合理的に、また公平にしたのが、このシステムの特徴です。ただし、リゾート側にとっては、需要の低いロー・シーズンを完売するのは容易ではなく、売れ残る週がでるのは避けられません。
フィックス制にも2、3のバリエーションがありますが、その基本は全52週の「タイムシェア・カレンダー」に“1”から“52”までウィーク番号を付けて販売し、購入者は特定の週のオーナーになれるというシステムです。購入した一週間は自分だけの“週”ですから、予約も必要なく、決められた利用日は毎年保証されています。特に、毎年同じ時期に休暇の取れる人や、ピーク・シーズンを希望する人には、非常に有利なシステムといえます。年によって週を変更したい場合には、交換会社を通して他の週と交換することも可能です。
フィックス制でもやはりシーズン性の強いリゾートでは、ロー・シーズンに当たる週の販売が難しいのは、シーズン・フロート制のリゾートと同じです。

そのために考えられたのが、ハイ・シーズンだけフィックス制にして、残りの週はフロート制で販売する方法です。
タイムシェアの変形として触れる必要のあるもう一つのリゾート形態に、「フラクショナル・オーナーシップ」があります。フラクション (Fraction) とは数学的にいうと、「分数」、つまり全体を分割したものを指す言葉です。実際に行われている例に則していえば、4分の1、5分の1、8分の1、10ぶんの1というように1年52週を大きく分割して所有するという形態です。

フラクショナルは、80年代後半に新しいトレンドとして注目を浴び、特に高収入のヤッピー層や企業家たちの別荘としての需要が主たるマーケットでした。その後、不況の到来と共に急速に人気は衰えましたが、90年代に入ると再び活性化する兆しが現れてきており、根強い「隙間」マーケットがあることがわかります。
ポイント制システムは、購入したポイントにより1泊からお好きな期間、お好きなリゾートをご利用いただける会員制リゾートシステムです。タイムシェアと違い、殆どの場合、所有権付きの不動産ではないため、タイムシェアより購入金額や年会費が安いところが魅力です。
初年度に購入した額により、毎年決まったポイントが付与されます。例えば入会時に2万ポイント(200万円前後/為替レートによる)をご購入いただいた場合、毎年そのポイントの範囲で好みの使い方が可能になります。
その年に使い切れなかったポイントの繰越や翌年のポイントの前借り等、状況に応じ、フレキシブルに対応させることも可能であり、好きなときに好きなだけ、好きな場所で利用できる新しいリゾートシステムとして注目を集めています。
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